丹沢 九月二九日金曜日

丹沢 九月二九日金曜日

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 昨日は大雨だったらしい。県内でも浸水があり、鉄道なども停まったと聞いたが、昨朝、わたしが乗った地下鉄はさいわいにもふつうに動いていた。駅の横を流れる川も、さほどの増水ではなく、コサギが餌を探していた。

 十月中旬、終わりを近くにしたアザミの花にアサギマダラが集まる。そのアザミの花は昨日の雨で大丈夫だったのか、山歩きがてら立ち寄って様子もみておきたい。まだ九月下旬なので、アサギマダラが集まるより半月ほど早い。

 天気は快晴。藤沢にはいるあたりから丹沢が見えはじめる。なんと、真っ黒。山にはまだ雨が残っているのかもしれない。トンネルを抜け秦野にはいったあたりで、丹沢の雲はやや白くなった。

 中腹にある駐車場に車を停めた。この季節なら、平日でも満車になっているはずにもかかわらず、わたしの車をいれて二台しか置かれていない。山は寒かった。昨日の雨で空気が冷えてしまったらしい。吐く息が白くなっている。秋をこえて、初冬の雰囲気。歩くと、アザミはほとんどだめになっていた。

 九月、丹沢のあちこちで、みかけないはずのアサギマダラと出あっていたのは、アサギマダラの時間が半月ほどはやまっていたせいかもしれない。もう、でてこないな、という雰囲気になっていた。夏の終わり方が曖昧でよくなかった、などと思う。

 六、七時間ほどの散歩をした。甲虫、二匹。蝶、二頭。ホウジャク、十余匹。鳥、わずか。人間、わたしだけ。

 駐車場にもどると、服を着がえる。濡らしたタオルを多めに用意している。パンツ以外は全部服をかえて、脱いだ服は、表だけでなく裏返して、ヤマビルがついていないか、確認する。前に自宅へつれかえり、わがやに居ついたヤマビルに狙われた母が、わからない声で絶叫したので、叮嚀にみている。

 髪をふいて茶色になったタオルに、メドゥーサならぬヤマビルが一匹、見つかって困ったという顔をしていた。帽子と髪の間に潜んでいたらしい。髪をふかなかったら、そのまま、首をくだって、からだにはいったのだろうな、と思う。水際で防止できた。

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 でん、とした写真を三枚。

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写真 富士薊 花は巨きく直径八、九センチ。丹沢中腹にて 2017.9.29撮影

写真 蝮草 赤くなっているものも多かった。丹沢中腹にて 2017.9.29撮影

写真 木通 丹沢中腹にて 2017.9.29撮影